起業

■個人事業主になる為にするべき事①

起業を行うと言うと、なんとなく大きなことをしでかすような聞こえ方がありますが、実際はそれほど難しいことではありません。

ビジネスプロデューサーで旅行好きの三好祐司氏も「起業の敷居は実際より低く、準備さえしっかりしていれば誰でも始められる」と指摘しているように、ただ手続きを行うだけで簡単に個人事業主になることができます。

しかし、その手続きというのがいろんな種類があり、さらに雇われる身でなくなった以上、自分の力でやらなければならないことだらけになります。

では、具体的にどのようなことをやっていかなければならないのかを紹介します。

税務署に行き「開業届を出したいのですが」と言うと、書類を用意してくれます。

そこに、事業を行う場所や主の名前、職種などを書いて提出します。

そして控えをもらうと、その瞬間に個人事業主として1つの新たな事業が立ち上がったことになります。

法人の社長と違い、従業員のことを考えなくても良いため、非常に気軽なビジネスの始め方だと言っても良いでしょう。

それと同時に、青色申告をするかどうかを尋ねられます。

今まで勤め先が年末調整をしてくれていた場合、青色申告という言葉を耳にするのも初めてだという人も多いはずです。

青色申告というのは、日々のお金の動きを細かく記帳しておくことで、最高65万円の控除を受けられるのが魅力の制度です。簡単な記帳で済む白色申告もありますが、これより控除額が大きく節税に効果的ということから、個人事業主はぜひやった方が良いと勧められます。
これも税務署が書類を用意してくれるため、それを記入して提出するだけです。

あとは、確定申告に向けて日々細かく記帳を行っていくだけなので、できるかどうかと悩む人でもひとまず申請をしておきましょう。

記帳が分からない場合は、税務署や商工会議所など、レクチャーしてくれる機関がいろいろあるので、そこで指導を受ければ大丈夫です。

■個人事業主になる為にするべき事②

個人事業主は社会保険ではありません。

企業が保険料の一部を払ってくれることでメリットが大きかった社会保険ですが、独立すると個人で保険料や年金を納めていかなければなりません。

いずれは行うと引き延ばしてしまうと、病院に行くときに保険証がなかったり、年金の未納が続いたりなどのダメージを受けます。

結局は支払って行かなければならないものなので、できるだけ早めに手続きを済ませておいた方が安心です。

この2つのポイントを押さえておけば、ひとまず個人事業主として仕事を進められます。

手元にお金を残すためには、できるだけ節税を行うことが重要となるため、お金の管理や利用できる控除はしっかり利用しましょう。

そして、手続きが終わってはれて個人事業主としてビジネスを始めるとなると、待っているのは事務作業です。

簿記を持っている人であれば何てことない作業かもしれませんが、今まで簿記に携わったことがない人からすれば、何をすれば良いのかというところから分からないでしょう。

確定申告は白色と青色の2種類がありますが、どちらにしても記帳は必要です。

それぞれに保管期間も義務付けられているため、それを確認しておきましょう。

白色は、イメージするなら家計簿です。

現金主義で、お金の動きがあったら記帳するという簡易的なもので十分です。

しかし、やっかいなのが青色で、これは発生主義と言います。

発生主義は、お金の動きが発生した段階で記帳しなければならないものです。

例えば、白色であれば振込のお金が確認できた段階で記帳すれば良いですが、青色は振込額が確定した段階で売掛として計上し、実際に振り込まれたらそのお金の動きも記帳しなければなりません。

つまり、実際にお金を手にしていなくても、何らかの動きがあった段階で記録を残しておかなければならないのです。

この記帳時の仕分けも難関で、初めての人からすれば何をどう仕分けしたら良いかという段階で疑問符が浮かぶでしょう

■事務作業や経理面も管理しなければいけない

一般的な企業は、これを事務の人が行ってくれるため、一度もやったことがないという人もたくさんいます。

しかし、個人事業主は自分で記帳しなければならないだけでなく、そこから確定申告もしなければなりません。

忙しくて忘れていた、となると控除対象にならなくなったり、罰金が発生する可能性があるため、日頃の業務に加えて経理関係のスケジュール管理もしっかり行うことが大切です。

開業の手続きは非常に簡単ですし、準備さえしっかりしていれば、自分がやりたいビジネスをすぐに始めることも可能です。

しかし、それをせずにあえて企業に雇われる身となっている人は、自分ですべてを管理する自信がない、あるいは経理が面倒だという理由も多くあります。

起業は難しい、自分には無理だという固定観念があるからこそ、人の可能性を狭めていると言っても良いでしょう。

しかし、実際はそうではありません。

確かに面倒なことも多いですが、自分がやりたいことを自分で決め、経営方針や売り上げの作り方も自由です。

可能性が無限大に広がっている個人事業は、自分の価値を見出すためには挑戦するに値するものだと言えるのではないでしょうか。