競馬の主役と言えば騎手と競走馬ですが、その競走馬の名前は「フリーダムにつけていい」という認識が一般的です。
その背景にはひとえに競走馬たちの名前が変わっているからで、実際に「ネコパンチ」や「ピンクノパンツ」など動物に名付ける名前にしては風変りなものばかりが連なっています。
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小田切有一氏が所有している馬たちはその手の名前で有名
なかには珍名もあり、特に小田切有一氏という業界では広く知られているオーナーが所有している馬たちはその手の名前で有名で、例を挙げるなら「オレハマッテルゼ」です。
「オレハマッテルゼ」は小田切有一氏が所有していた馬のなかでも最も良い成績を残しており、2006年に開催された高松宮記念のG1レースで優勝しています。
実は小田切有一氏が所有している馬たちは珍名で知られているものの、肝心のレースでは成績を振るわない事でも有名でした。
そういった意味では、「オレハマッテルゼ」は勝負運が強い馬だというわけですが、実は「オレハマッテルゼ」は2通りの読み方ができるようになっています。
1つは「俺、待ってるぜ」で、もう1つは「俺、はまってるぜ」です。
この2つの読み方はオーナー自身が認めており、好きなように解釈していいとコメントしています。
パリ協定もとい国際的な法律で厳しく規定されている
そんな競走馬の名前ですが、実はちゃんとしたルールがあり、それはパリ協定もとい国際的な法律で厳しく規定されているほどです。
そのルールとはアルファベット表記に置き換えたら18文字以内で、カタカナ表記にしたら2文字以上9文字以内にしなければならないというルールとなっています。
つまりどんなに変な名前であっても、一定の文字数の範囲に踏みとどまるようになっているわけです。
このルールはあくまでも国際ルールであり、しかも人名や秩序を保つための抑止的なルールではないため、多少は無視をしても構いませんが、賢明ではありません。
その理由は単純で、日本の競走馬が海外のレースでも参加する可能性があるからです。
付け加えるなら、この国際ルールは日本でもルールに従うことで採用されているので文字数のカウントに気を付けなくてはなりません。
そのため漢字の使用はできず、また既存の名前、特にレースで優勝した名前もまた使えないです。
企業や商品の宣伝になるようなワードや下ネタといったモラルも乱す語句はタブーとなっています。
冠名なら許されている
ただし冠名なら許されており、世界の一部の馬主たちが好んでいるものの、日本ではよく見かける使い方です。
冠名とは「かんむりめい」とも「かんめい」とも呼ばれるワードで、自分が所有している馬の名前に特定の言葉をつける事を指しています。
分かりやすく例えるなら、シリーズ名のようなものです。
実際に「エーシンフォワード」や「エイシン」などがあり、似たような名前が並ぶ事が多々あります。
それはひとえに競走馬の所有者、もとい馬主は名前をつける権利を持っているため、自分の所有物であるという証のために冠名を使ったからです。
他にも名前が重複してしまい、登録が出来ないという事態を避けるために重宝されています。
冠名にはこれといった規定がない
ちなみに冠名という名称から「前に置かれるワード」と思われがちですが、これといった規定がないです。
その筋では株式会社友駿ホースクラブの「シチー」が、末尾に冠名を用いたケースとして知られています。
この冠名の由来は多種多様で、馬主の嗜好が強いです。
例えば株式会社ドリームインキュベータの代表取締役会長こと堀紘一氏が用いている「アイアム」は、英語の「Iam」が由来となっているのに対し、日本の実業家である福井明氏が使う「オウケン」はは自身が経営している道場「桜拳塾」のが由来になっています。
他にも土地や会社、屋号や馬主と関わりがあるワードが主ですが、なかには正式なコメントがないので由来不明になっているものもあるのが特徴です。
縁起を担ぐ日本特有の文化
先述したように冠名は日本特有の文化ではなく、一部とはいえ、他の国でも見かけます。
しかしあえて日本特有の文化を挙げるなら、縁起を担ぐ事です。
日本ではかつ丼を「勝つ丼」と置き換えて勝負事の前に食べたり、タコを「多幸」という感じに変換して幸せを願ったりなどしますが、こういった縁起を担ぐのは馬の名前でも発揮されています。
「イイコトズクシ」や「ワラウカド」など、良い事が起こりますようにと願いを込められた馬たちは数多いです。
とはいえ、そんな思い入れがある馬たちの現役時代は2年から3年が精々となります。
馬の寿命は20年から30年であるため、競馬で輝く時代はほんのひと時です。
引退したら名馬と称えられた馬は子供を残すために種馬となるものの、他の馬たちの引退生活は難しく、動物園に引き取られればとんでもなくラッキーだといわれています。
まとめ
大抵の場合は行方不明扱いとなっていますが、実際は馬刺し用となっている可能性が高いです。
探せば無名の牧場に引き取られている場合もありますが、残念ながら行方不明となっているケースがほとんどとなっています。
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最終更新日 2025年6月18日